【今日のエモい情景】
イチョウ並木が黄色くなって、溜息も白く色づいていて。
空の色だけは前と同じで青いままなのが、なんだか不思議になってくる季節です。
過ぎ去る季節と同じだけ、自分が成長できていたら良いのにと少しだけ思います。
振り返ったときに今と違う景色が見えたなら、そう思い続けていた自分がいます。
この世界に魔法はなくて、奇跡なんて起こりっこなくて、だからこそ頑張らないといけないんですよね。
雨も降るし、風も吹くし、それでもうずくまっているだけではつらいだけでした。
誰かが迎えに来るなんて、そんな偶然に縋っていたって何も変わりはしないのです。
もう一度振り返っても何も変わらず、青空の下に鮮やかな黄色があるだけでした。
魔法のない世界で本当に良かった。
私はカバンを背負い直して、前に向かって歩いていきます。
※この物語はフィクションです
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