11月17日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

実家から駅までの間にコンビニが一つあって、学生時代の私の日課はそのコンビニで飲むヨーグルトを買うことでした。

就職してから初めて実家に戻ってきたのは、親に顔を見せに来たとかではなく、有休消化と現実逃避のためです。

日常という漠然とした永遠に、「もうやだなあ」というこれまた漠然とした恨みを持っていたのは否めないのです。

有休消化という名目、親に顔を見せるという名目、それ以上に私は非日常に救いを求めていました。

実家の最寄り駅を降りて、坂を登っていくとコンビニがあります。

毎日通ったコンビニは、一年弱経った今でも変わらないままでありました。

それでもそのコンビニに入る私が非日常を感じてしまうことに、言いようもない感傷を覚えます。

毎日手に取った飲むヨーグルトを、あまりおいしくないと感じた日が数知れなかったことを、忘れてはいないのです。

そこにあったのが惰性の日々でも、今に比べたら……、そう思ってしまう私も認めてあげたいと思いました。

明後日の新幹線まで、多分また一度は嫌になる私のために、飲むヨーグルトを買ってってあげましょう。

※この物語はフィクションです