9月17日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

夏を思い出していたのです。

あのギラギラに光る太陽とか、目が痛くなるくらい青い空とか、暑さの湧き出したような白い雲とか。

思い出していたのですよ。あなたはもう忘れてしまったでしょうけど。

いろいろあったのですよ。あなたの知らないことが夏にはいろいろありました。

夏の残骸はバラバラになって、もう泣き喚くこともないのでしょう。今は秋が寂しく泣いています。

あなたはきっと過ぎてしまった夏とか、いなくなってしまった彼の話とか、もう考えたくないって思っていると思うのですが。

あなたが知らないところで、私は彼と密かに話をしていたのです。

その記憶も、もうバラバラになって運ばれていく途中なので何を話したって言っても嘘みたいに感じてしまいますね。

それでも私が彼と、確かに話したことだけは救いになるんじゃないかと思ったんですよ。

あの夏には、あなたが思っていた以上に幸せなこともあったことを、私は忘れちゃいけないんだと思いました。

※この物語はフィクションです