8月1日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

病室の窓辺に響いた通告の音を僕は忘れない。

集合体だと思っていた僕らは、僕になって、いつしか個体としての日々を描くことになった。

君といた記憶は夏ばかりだ。

ずっと一緒にいた気がするのに、夏のことばかりが思い浮かんでしまうのだ。

青になる前の信号機。

低く飛んでいく飛行機の音で聞き取れなかった声。

君に一瞬触れた手を、緩く否定されて一年後。

君のいない夏が始まる。

青空、飛行機雲、蝉時雨、夕立。

今年を、最高の夏休みにしよう。

※この物語はフィクションです