6月28日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

口に出した君への言葉に、甘さを感じなくなってしまうほど。

恥ずかしげもなくそんな言葉が口に出せてしまうほど。

それくらい、二人はそばにいたらしい。

「月が綺麗だ」君は空を見上げて言った。

「ありがと」私はベランダに立つ君を見上げて言った。

一瞬で理解してくれた君は、「どういたしまして」と振り返って笑顔で答える。

甘いものを食べながら、オレンジの甘さを感じないこと。

それでも甘いとわかるようなオレンジはきっと、普段食べたら死んでしまうほど甘い。

壊れてしまった味覚を、少しだけ楽しむようなトッピング。

君の目に映る三日月に、そっと生クリームを添えて。

※この物語はフィクションです