6月23日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

少女漫画を読んだ。

最初は、読む気なんて更々なかった。ただ、読めと言われて仕方なく読んだ。

感情移入もなかった。ただ淡々と読んだ。高校生同士の恋愛に何の羨望も未練も無かった。

読めと言われなかったら絶対に読まなかっただろう。それくらい興味を持たずに読んでいた。

一瞬だけ、そこに自分が見えた。

どこにでもあるような漫画の中に自分を感じた瞬間、「ああ、これが恋か」と思えた。

彼は恋をしていて、その瞬間僕は、彼の恋が理解できたのだった。

誰にも理解されない気持ちを共有できた彼は、確かに僕に微笑んだ。

どこにでもあるような、そう形容されてしまう彼らの物語が、確実に世界を描いた瞬間。

なんだか気持ちがふわふわとして、誰にでも優しくできそうな、そんな気がした。

※この物語はフィクションです