3月15日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

ダンゴムシみたいに丸まっていた。

しばらくの間だけ、私はそうしていたかった。

世界なんて知らないってしていたかった。

身体に染みついた社会の毒を全部孕んだままだから、このまま丸まったままならこの毒にやられて死んでしまう。

それでいいと思った。

毒が回って死ぬまでのしばらくの間、私は世界と切り離されていたかった。

堅い甲羅なんてなくても、ここにいれば誰も邪魔しに来ないから。

一匹のダンゴムシの魂の重さなんて、地上から消えたところで影響のない程度の重さだ。

魂が消えてなくなっても、身体があれば、死んだふりをしているだけに見えるから。

ダンゴムシが本当に死んだって、死んだふりをしているだけだって思うから、そんなこと誰も気にしちゃいないから。

※この物語はフィクションです