1月18日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

夕日が差し込んできている。

見に行こうとテラスを覗いた僕は、思わず足を止めた。

先客がいたのだ。

絵筆で書いたような朱を背景に、女生徒が四人ほど、丸くなって話していた。

それを見て僕がすごすごと帰った三十分ほど後になって見ても、彼女たちはそこでずっと話していた。

どんな話をしているのか、というよりも、どんな話でも楽しいのだろう。

きっと凍えるほど寒いのに、彼女たちの周りだけなんだか暖かそうだ。

朱に染まる彼女たちは、儀式をしているようにも見える。

今をここにつなぎとめる儀式。

朱が群青に染まる前を、記憶にとどめるための一時間弱。

※この物語はフィクションです