9月5日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

俺の命は、年々軽くなっていく。

生まれた時は、あんなに重かったのに。

どれだけ多くの人が、素直に俺の命を祝福したか。

子供の頃は、みんなが祝って、俺もその日を待っていた。

学生の頃だって、決して多くはなかったが、友人が祝ってくれた。

社会人になって、月ごとに、平等に、事務的に、プレゼントが送られるだけになった。

それでも、たまに会う友人は、俺のが生きていることを喜んでいたのだ。

事務的なプレゼントも、もらえない歳になった。

友人は歯が抜けるように減っていった。

俺の命が、今、風にのって飛んで行くのを、見送る人もいない。

※この物語はフィクションです