9月2日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

夜中に聞くラジオが好きだ。

空は暗闇に落ち、街は静寂に落ちて、風さえもがゆったりと流れる中、ひっそりとラジオを聞くのが好きだ。

周りには誰もいない。

それでも、今、ここにいる自分に向けて話している誰かがいる、その感覚が好きだ。

僕がそれを聞いていることは、誰も知らない。

ラジオの向こうで話している人でさえ、僕が聞いていることは知らない。

本当は、あの人は、僕ではなく、「リスナー」という虚像に話しているんだ。

それでも、たまに僕を気にかけて話している気がする。

その瞬間は、無性に泣けてくる。

僕の存在があるような気がして。

※この物語はフィクションです。