8月30日 今日のエモい情景

【今日のエモい情景】

がむしゃらに日々を過ごしている。

辛い言葉だってたくさんかけられるけれど、何も感じないように生きている。

もう外は真っ暗だ。

バイト先から自転車をこいで帰る途中、突然静寂を破る爆発音、夜道を照らす鮮やかな光。

花火だ。

何も感じなかったはずなのに、その音は鼓膜を揺らし、その光は心を照らす。

何も感じなかったはずなのに、見えないところで感じていた何かが、消そうと必死になっていたのに消えずに残っていた何かが、少しだけ顔を出した。

僕を見ているのがこの花火だけなら、少しだけ、僕も知らなかった心の内を、見せてもいいのかもしれない。

大きな音に包まれながら、誰にも見えないように小さく泣いた。

※この物語はフィクションです