4:弱いロボット

はい、4冊目です。
今回は弱いロボット、という本なので、ロボットの話かな?
見たところ、シリーズ「ケアをひらく」と書いてあるところから、介護かな?とか、出版社が医学書院だから医学かな?とか、表紙を開いたところに書いてある「自分の身体に備わる『不完全さ』を悟りつつ他社に委ねる姿勢」とかから、難しい専門書?とか、まあ様々妄想が膨らみまして借りることになりました。

内容を簡単に説明すると、人間のコミュニケーションの「発話」だけを模倣したロボットを作っても、なんだかちぐはぐで、それはロボットが一人で完成するという目標に向けて作られているからで、むしろ不完全性を理解した上で人間と付き合おうとすると、人間の力を引き出すようなロボットもできたよ。みたいな。

出てくるロボットは、ほとんど喃語(赤ちゃんが発するような意味のない言葉)しか喋れなかったり、ゴミには近づいていっても拾う能力を持っていなかったり、こっちを見ることしかできなかったり、と、『それ一体何の役に立つの?』と言いたくなるようなロボットばっかりなのですが、むしろその『できないこと』によって、人間との関わりが持てたり、人らしさを持つことができるのではないかと思いました。

この本はおしゃべりの研究から話が始まるのですが、コミュニケーションは、自分でしゃべる内容をすべて決めて、自分の中で完結させていたら成り立たなくて、大抵の人はしゃべる内容をあまり考えないでしゃべり始めている、らしいんです。
僕はこれを読んでびっくりしました。
僕のコミュニケーションの苦手な理由はこれだと。
僕は大抵、特にあまりしゃべったことのない人相手だと、全てしゃべりたいことを考えてから発話してるんですね。
だからテンポは悪いしアドリブが効かない。
(一方で文章は何書くかほとんど決まってないまま書き始めている……。)
これ、普通の人にも経験できる現象です。
留守番電話ってしたことありますか?
やったことのない人は今度やってみてください。
すごくしゃべりにくいんです。
観客のいない教室で自己紹介してみてください。
コメントの流れないニコ生とかも一緒です。
相手を想定しづらい環境が、相手の支援(グラウンディング)がない環境が、発話を困難にしているんです。
他人の力をうまく借りることで僕らはますますうまく会話を成り立たせることができるそうです。
この本にでてくる「む〜」というロボットは、自らがグラウンディングしているように見せ、人間にもグラウンディングさせることで、会話を成立させてるんですね。

支援しあっているんです。

まあ、実際にはむ~ちゃんは支援しているように見せているだけなんですけど。

これが本来の会話の形じゃないかと。

この一部を委ねるという行為は、人間でもロボットでも、うまく生きるコツなんですね。

 

この理屈がわかったら僕もうまく話せるようになれるんですかね……。
会話の話書きすぎてロボットの話全然してない……。
この本を読んで、む〜ちゃんにすごく会いたくなりました。
どこに行けば会えるんでしょう……。


弱いロボット
岡田美智男
医学書院

007.1
570
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