Forget Me Not [空想]

忘れられないこと、というものは誰にでもあることだと僕は思う。
程度は違えど、頻繁に思い出してしまい、脳裏にこびりつき、意図せず表情に表れてしまうような、そんな体験は誰にでもある。
僕にもある。
僕にとって、それは生きる原動力となっている。
そんなものがなくなってしまったとき、僕は一体どうなってしまうのだろうか。
それを必要としなくなったとき、僕はどうなってしまうのだろう。

夢を見ている。
僕は扉を開ける。
中に入るとそこはマンションの一室のようだった。
部屋が片付いているように感じるのは置いてある物が少ないからだろう。
夢の中なのに意識がはっきりしている。
あるときから僕はそういう夢をよく見るようになった。
そしてこの部屋にも、今まで何度も来たことがある。
時計の針は進まない。
椅子に座って僕は誰かを待つ。
来るはずのない誰かを。

目が覚めてからもその夢は覚めずに、余韻のように頭にまとわりついた。
顔を洗って朝日を浴びて、どうにか現実に頭を切り替える。
パソコンを開いて昨日書いていた原稿に目をやる。
機械の街の話だ。
機械の街と人間の街の境目にある大きな木の下で遊んでいた機械の少年は人間の少年と出会う。
二人の少年は親友となりしばらくの時を仲良く過ごす。
しかし機械の少年は年を取らない。
少年として産み出された機械は少年のままなのだ。
一方人間の少年は大人になり、社会の中で精神をすり減らし、ついに自殺をしてしまう。
少年だった人間が、最期の場所に選んだのは機械の少年とともに遊んだ木の下だった。
そこで機械の少年は「死」という概念を知る。
自らの意志で自らを壊してしまった人間の姿、動かなくなった人間の姿が頭から離れない機械の少年。
どんな故障も直すことのできる機械の世界では機械と死とは無縁の存在だった。
機械の少年は自分にはあり得ない死という崇高な概念に魅せられる。
機械の少年には人間の少年から貰った腕時計があった。
機械でできた体には時計は必要なく、初めて見たときに不思議に思ったそれを、少年は譲り受けていたのだ。
カチカチカチカチと規則的に脈打つそれは、見るたびに人間の少年のことを思い出させた。
機械の世界では時間はほとんど意味を持たない。
何年が過ぎたことだろう。
何年経っても機械の少年は少年のまま。
あるとき木の下に一人の男が座っていた。
吟遊詩人を自称する男は彼を見るとこう言った。
「ああ、君は機械の街の子どもなんだね。あの呪われた街の」
「呪われた?」
「そうさ。あの街に住む君たちは呪われてるんだ。永遠にこの世に囚われるという不死の呪いにね」
「死なないのが呪いなの? 死ぬことがいいことなの?」
「それは自分で確かめてみな」
男は少年に一つの鍵を渡す。
「そいつは何でも開く鍵だ。それも一つの呪いの形なんだが、まあ呪いを呪いでとくというのも一つの形だろう」
男はそれだけ言うと去っていった。
少年はその鍵の使い方が自然とわかった。
街の中心にある巨大な塔。
その中にある発電機を止めることでこの街の全ての機械が人間に戻る。
……紆余曲折あってついに少年は発電機の前に立っている。
そのパーツの一つをひとひねりするのは少年の機械の力ではたやすいことだった。
すると一斉に街中の明かりが消え、少しずつ、少しずつまた灯り始める。
これで全ての機械が死を運命とする存在へとなった。
少年は腕時計がもう止まっていることに気がついた。
全ての命にとって死は定め。
人間となった少年が最初に望んだことは、自らの死だった……。
塔の上から下を見下ろす。
今までつらいことも苦しいこともたくさんあった。
そういうつらいことを全部帳消しにしてくれるんだ。
この一瞬ですべて帳消しになるんだ。
ゆっくりと前に重心を移動させる。
そのまま重力に身を任せて、少年は落ちていった。

このオチも悪くはない。
悪くはないんだが、僕はなんとなく気に食わないのだ。
なんというか自殺をバカバカしいものとして滑稽に書いたつもりが裏目に出ているというか……。
電話が鳴っている。
ガチャ。
「はい、もしもし」
「はーい、生放送でお送りしております。七島青のハローサンデイ!」
「……」
「じゃあここで一通お便り紹介しちゃおうかな。ペンネーム、アンラッキーストライクさん」
「……」
「『青くんハロー!』はい、ハロー」
「……」
「『突然ですが質問です。』なにかな?」
「……」
「『今日うちに友達が来る予定なのですが、一ヶ月前から決まっていたのに一週間前になっても前日になっても当日の朝になっても連絡がありません。どうすればいいですか?』」
「……」
「そうだね、その友達に自分から連絡をして聞いてみるのが一番いいんじゃないかな?」
「……」
「大平」
「……」
「大平、今何してる?」
「左手のシワの数を数えてる」
「今までの聞いてた?」
「聞いてなかった」
「もっかいやろうか?」
「用事はそれだけか」
「一つも聞いてなかったのに切ろうとするなよ……」
「それだけかと聞いているんだ」
「……突然だけど大平、今日の予定は?」
「飯食って寝る」
「飯はどこで食うの?」
「家」
「誰の?」
「僕の」
「おしいなあ!」
「切っていいか?」
「本当に何も覚えてない?」
「何をだ」
「……実はね、今日は大平がうちに晩飯を食べに来てくれる予定だったんだよ」
「知らなかった」
「じゃあ今から支度して来てね。君鳥ちゃんも待ってるから」
「君鳥ちゃんもいるのか」
「当然だよ。俺と君鳥ちゃんの家だ」
「君鳥ちゃんも可哀想だな」
「ん? なんか言っ」
ガチャ。

三時間後、僕は七島宅の前にいた。
15階建てのマンション。
駅からは少し離れているが、多分高級マンションの類に含まれるのだろう。
エントランスで部屋番号を入れる。
「1305、と」
「はい、」
女の子の声だ。
少し緊張してしまう。
「あの、大平です」
「あ、はーい。今開けますね」
扉が開いた。

1305号室の前に行くと七島が扉を開けて待っていた。
「よう、大平。待ってたよ」
「お前のまともな挨拶をひさしぶりに聞いた気がする」
「そんなことないよ!? 今朝だって電話で」
「お前の中ではあれがまともな挨拶なのか」
「そんなことはどうでもいいからさ。入って入って」
部屋の中は綺麗に整頓されていて、かなり広く感じる。
「このマンションを買うお金はどこから出てきたんだ」
「いや、大平は知らないかも知れないけど、俺、結構稼いでるんだぜ?」
「そんな余裕があるなら僕の金を返せ」
「ま、その話は追々」
そんな話をしていると、奥から女の子が出てきた。
「あ、大平さんですか?」
「そうだよ。こいつが大平だ。前見た時より大きくなっただろ? 主に横に」
「お兄ちゃんそんな失礼なこと言わない」
首から提げているピコピコハンマーで七島の頭をピコと叩く。
「ほら、大平、君鳥ちゃんもすごく大きくなっただろ? 大きくというより可愛く、綺麗に」
「もう! そういうこと言わないの! 恥ずかしいでしょ!」
両手に持ったピコピコハンマーで七島の頭をピコピコと叩く。
多分彼女が七島君鳥。
七島青が敬愛というより溺愛している妹だ。
前に会ったときにはたしか幼稚園生だったか。
七島の言うことに賛同するのは癪だが、本当に綺麗な女の子になっている。
長い黒髪が印象的だ。
ピコピコハンマー、幼稚園のころにも持っていた気がするが……ずいぶん気に入ったのかな。
エプロンをつけた上から二本のピコピコハンマーをひもでつないで首にかけている。
……ピコピコハンマーを首にかけている……大学生。
……大学生。
まあいいさ。
気づかなかったことにしよう。
「大平、ご飯まで時間あるし、とりあえずそこ座って」
「ん? なんか話でもあるのか?」
とりあえずソファーに腰をかける。
七島も腰をかけて話し始める。
「あ、君鳥ちゃんはちょっと席を外してくれるかな? 仕事の話なんだ」
「仕事の話!?」
いきなり何の話を始めるんだ??
「はーい、言われなくてもお夕飯の準備で大忙しですよー」
君鳥ちゃんはパタパタと部屋から出ていく。
「仕事の話って、何の? バイトの斡旋?」
「いや、この間の話だよ。長雨の時の」
「報酬か? あれは、たしか……いらないって言わなかったか?」
「そうは言ってもお前に渡す以上の額が手元に集まっちゃってさ、でも俺の手柄じゃないし気持ち悪いから、受け取ってくれないか?」
かばんからおもむろに取り出したのは札束だった。
二束ある。
息を呑んだ。
「!? そんな大金どうしたんだよ!?」
「いや、テレビ局に置いてあった、『長雨の件を解決した専門家様の方々に今後ともご贔屓にしていただくためのほんのお気持ち募金』がたまりにたまってこの有様だよ。どこから湧いたんだよ! 気持ち悪っ!」
「賄賂じゃねえか!……ってそれ僕に、じゃなくて黒土とか元教授とかに渡すべきものだよな?」
「でも俺はそいつらの顔も名前も知らないんだよ」
「お前の母校の教授と元教授だけどな」
しかも片方は同期だったんだが。
「いや、俺はあんな奇怪なアイデアを思いついて、それをまさか成功させてしまったりするやつらとお近づきにはなりたくないんでね」
ひどい宣言をしたな。
「そんなこと言ったらあれの実行犯と言ってもおかしくない七島……村咲ちゃんのほうはどうなんだ?」
「村咲ちゃんの話はするな。大体俺はもともと村咲ちゃんが七島家の人間だと思ってないし、お近づきしてない。そして俺は今、猛烈に腹が痛くなってきた。お前が村咲ちゃんの話なんかするからだ!! トイレ行ってくる!」
リビングからさっそうと駆けていく様はまるで考える人が空中浮遊しているようだった。
トイレの中から
「そこの200万は大平がなんとかして! 俺、もう関係ないから!」
と叫び声が。
「君鳥ちゃんにも丸聞こえだぞ!」
君鳥ちゃんがくすくす笑いながらやってきて、
「こんなに楽しそうなお兄ちゃん久しぶりにみたかも。でもお兄ちゃんの腹痛はかなり時間がかかると思います」
「そうなのか? 暇だなあ」
「あ、お茶出すの忘れてた! こういうの不慣れで、ごめんなさい」
「いいよいいよ、そんなお構いしなくて」
「じゃあお構いの代わりにお話聞かせてくださいません?」
「いいけど、何の?」
「私、大平さんのこと何も知らないんです。どんなお仕事をされてるんですか?」
冷や汗がつたう。
「も、ものかき」
「へえ! フィクションですか?それともノンフィクション?」
「選んでる余裕があったらいいんだけどなあ」
「やっぱり食っていくには厳しいものですか?」
「苦しくなかったらこんなことしてないと思うぞ」
そこで、魔が差したというべきか、少しだけ聞いてみたいことが思い浮かんだ。
「なあ、君鳥ちゃん。ちょっと聞いてみたいことがあるんだけど、」
「はい、なんでしょう?」
言ってから後悔した。こんな暗い雰囲気になりそうなことを女の子に聞くもんじゃない。
「いや、いいや。ごめん、なんでもない」
「ちょっと! それはないんじゃないですか? なんでも聞いてください! 大平さんのお役に立てるなら!」
「……困ったな」
君鳥ちゃんはなかなか押しが強い系大学生みたいだ。
すっごい目がキラキラしてるなあ。
「……少し暗い話になるけど、いい?」
「はい。大丈夫です!」
「僕が書いてる小説に関することなんだけど、……自殺の方法に、簡単に見つかるような方法を選ぶ人がいるのはなんでだろうね?」
「……といいますと?」
「自分の存在を他人の中から消したいなら見つからないようにすればいいのに。遠くの樹海に行くでも知らない土地で海に飛び込むでも」
「……」
「ごめんね。やっぱり暗い雰囲気になっちゃうよね」
「自殺した人の中には自分の存在を他人の中から消したいと思って死ぬ人もいると思いますけど、あえてみんなに見つかるように死ぬ人もいるんじゃないですか? みんなの中の自分を、今の自分を永遠にしたくて」
はっとした。
死ぬということは老いないということだ。
そんな印象的な異常はいつまでも残る。
それはもしかしたら生きているよりも……
ジャー
トイレを流す音がした。
トイレのほうから声がする。
「大平、君鳥ちゃんに変なこと言ってないだろうな」
「そんなこと言われてないよ。あ、わたし火つけっぱなしだ」
ぱたぱたと台所に走っていく君鳥ちゃん。
改めて部屋を見回すとテレビの横に箱が置いてあるのに気がつく。
「おい、七島」
「ん?」
「この箱なんだ?」
「ああ、Weeだよ。友達からもらった」
「なんでまた」
「いや、大平来るっていうし、ゲームでもあったら盛り上がるかなと」
「ソフトは?」
「大激闘スラッシュシスターズZ」
「ふーん」
あ、いいこと考えた。
「僕もトイレ借りていいか?」
「ああ、いいけど」

トイレの中で少し電話をした。
トイレから出てくると怪訝な目で見られた。
「トイレで誰と話してたんだ……?」
「いや、ちょっと仕事の話を……」
「お前無職だろ」
「いや、あはは……」
その辺はうまく誤魔化した(誤魔化せてない)。

その後は君鳥ちゃんの手料理をいただいた。
人を招いて夕飯を振る舞うなんてはじめてだということで、まあ三人分ではないぐらい、正直果てしないくらいの量がテーブルにところ狭しと並べられた。
鳥の唐揚げ、シーザーサラダ、ヒラメとカレイのカルパッチョ、焼きそば、ワイン、その他諸々……よくわからない取り合わせだけどひとつひとつはとてもおいしい。
七島の話だと、君鳥ちゃんの得意料理を集めたらしい。
ピコピコハンマーは食器を運ぶときは邪魔そうだった。
食事をしていると呼び鈴が鳴らされる。
「はーい」
君鳥ちゃんがドアモニターの方に駆け寄って、怪訝な顔でこちらを見た。
アレが来たんだ。
「僕の知り合いだから大丈夫だよ。入れてあげて」

2分後、玄関から入ってきたのは白装束に歌舞伎メイク。
「ノブさん! 路上ライブにうってつけの場所ってマンションの中にあるわけないですよね!?」
「うげ、」
七島(青)が凍りついた。
それを見た白装束も凍りついた。
彼女こそが七島村咲であった。
君鳥ちゃんも顔が引き攣ってる。
「まあこんなことでもないと会わないんだろうと思って呼んだんだ。僕が」
「「なんで……」」
「やろう! スラシス! 四人で! 四人用だろ?」
「まあ、そうだけど……」
「じゃあやろう。ゲームがもたらす友情の力なめないほうがいいぜ」
「大平、もはや誰だよお前……」

21時。
「ノブさん! なんでそこで落ちるんですか!」
「いや、ちょっと待ってキーが効かない」
「やったー。お兄ちゃんいえーい」
「いえーい! 愛の勝利だぜ!」
「愛はないけどやったね!」

23時。ゲーム開始から3時間経過。
「このゲームなんで女の子しかでてこないんだ……」
「そりゃあスラッシュシスターズだからねえ……」
「この技とかもはや剣じゃないよね……」
「一応剣から出てるんじゃないか? スラッシュシスターズだから」
その日は終電までゲームをしました。

帰る途中にふと君鳥ちゃんの言葉を思い出した。
自分を永遠にするための死もある。
そうするとあいつが消えたのも……いや、それは勘違いだろう。
自分を思い出して欲しくて他人の中の自分の記憶を消す人間なんていやしない。
しかしあいつのことを思い出すなんて……僕も年を取ったものだ。
僕に思い出して欲しかったのかな?
いや、あいつのことだ。
きっと僕のことなんて忘れて今も人助けに奔走してるに違いない。
僕は胸ポケットに入っている栞を服の上から小さくなぞった。

その日帰ってから僕は自宅で小説の続きを書いた。
〜〜〜〜〜〜
それでも、僕は目をつむっていた。
あれだけ望んだはずの死を、僕はまっすぐ見つめることはできなかった。
どこからか声がする。
「帰れ!

 お前の望む死というものはそんなに美しくないし清らかなものじゃない!

 少なくとも俺の望んだ死はそうだった。

 お前はどう思ってるか知らないが、死ぬってことは関われなくなるってことだ。

 話しかけたくても話しかけられない。

 触りたくても触れられない。

 そのくせ見たくないものは見えるし忘れたくても忘れられない。

 思い通りになんか絶対にならない。

 死ぬってことはそういうことだ。

 永遠に変わらないものはない。

 人々の中で無理矢理曲げられたりかき消されたりする。

 永遠なんて存在しない。

 仮初の永遠にも終わりは来る。

 でも、自分から死んで訪れる時間は永遠。

 奇跡でも起きないかぎり自分からは生というものに永遠に触れられなくなる。

 だから、だから終わりが来るまでは、精一杯生きてくれ。

 お前に宿った命、最後まで使ってやってくれ。

 じゃあな」
確かに踏み出したはずだった。
浮遊感はあった。
僕は塔の上に立っていた。
街の人の声が聞こえる。
「今日の夕飯何にしようか」
「さっきの話おもしろかったね」
「次はどんなところに行こうか」
「それじゃさよなら。また会おうね」
頬に涙が、初めての涙がこぼれた。
〜〜〜〜〜

夢の中で僕は待っている。
この時間が永遠に続くような気がしている。
だって、来るはずがない。
僕と彼女は違うところにいる。
僕がいるところにはもう彼女は現れないんだ。
僕の体は動かない。
消えてしまいたい、そう思った時扉が開いた。
彼女だった。
「なんで……なんであなたがここに……」
泣きそうな顔でつぶやく彼女。
お互いに、いつかこの日が来るのをわかっていたかのようだった。
あの日から何も変わらない、学生服のまま一秒も進まない時の中を生きる彼女と、年をとった僕。
「雛子ちゃん……」
そう言うつもりが声にはならず、僕の口からうめき声だけが漏れる。
僕の体は動かない。
彼女は一瞬うずくまりそうになるが、心を決めたようにこちらを向いてこう言った。
「お前のことなんか端から眼中にねーよ、おっさん。
  私のことなんて忘れて好きな人でも見つけてさっさと結婚して幸せになってください」
一度だけ頷いたとき、雫が一粒落ちた。
彼女は泣きそうな顔で笑って、小さく手を振った。
………………
…………
……


目が覚めた。
澄んだ青空が窓からのぞいている
夢の記憶は鮮明すぎて、心にひっかき傷をつけたみたいだ。
きっと今日もあいつはああやって強がりを言ってどこかで誰かを救っている。
僕は彼女と同じ空を見ているだけなのだろう。
それだけでも。

エンディングテーマ「夢町コントラスト」


あとがき

 

今回の小説ではエンディングテーマにkoyoriさんの「夢町コントラスト」を使わせていただきました。

ホームページに載せることを快諾してくださってありがとうございました。

大平くんと雛子ちゃんの関係性とかなり近いところを感じる曲で、僕は曲を初めて聞いた時もこの小説を書き終えて聞いた時も泣きそうでした。

 

さて、不思議世界更新中はこれで第一部完となりますが、いかがだったでしょうか。

今回の話でオチをつけたつもりで書いたんですが、うまくいってますかね?

最初に言った会話劇の枠からは随分離れた気がしますが、僕は書きたいことが書けたので満足です。

今回書きたかったことというのは雛子ちゃんのセリフなんですけど、雛子ちゃんは本当はどう思っているんでしょうね。

大平くんだけが覚えているということを知っていたんでしょうか。

その辺は明確には記述していませんが、今後また雛子ちゃんが出てきた時に彼女の口から話してもらいましょう。

 

うちのおじいちゃんはそれなりに長生きなんですけど、もうおじいちゃんの友達はあらかた亡くなってしまったそうです。

長く生きるというのは老いの先にある死にまだ到達していない、つまり死んだ人より年を取っていないということで、早く年をとってしまった人よりも人との別れを多く経験しているみたいです。

雛子ちゃんから見た本当の世界もいずれ書けるといいですね。

 

では、ここまで読んでいただきありがとうございました。

いま構想している次の話は、青くん主人公の話か、新キャラ登場の話です。

書けた時にはまた読んで下さい。